動物と裁判
朝一番、会社での「最初の仕事」は、デスクに積み上げられた業界紙や専門誌に一通りざっと目を通すことから始めます。 これは、前日に郵送されてきた雑誌や業界紙ですが、内訳は、各課が仕事上必要として、オノオノの申請が認められた購入雑誌と、その他寄贈を受けた業界紙・専門誌です。...
View Article私の男
とても重厚な作品「私の男」を見たあと、ネットでこの作品の感想を読み漁っていたら、こんな記事に遭遇しました。 それは、監督と出演者がそろって受賞記念の舞台挨拶をしたときの出来事だそうです。 どの受賞記念か特定できませんが、受賞暦は最後に記しましたので見てください、実に壮観です。 その記念の舞台挨拶の出来事というのを、以下に引用しますね。...
View Articleわが心の「タイタニック」
先月は、4月の人事異動で地方に栄転される方々の送別会が何件かありました。 こちらの会に出て、あちらは欠席というわけにもいきませんので、そういう意味では結構忙しく、思わぬ出費も重なりました。...
View Article根津権現裏 ふたたび
自分がお世話になっているこのエキサイト・ブログには、単に全体のアクセス数だけでなく各記事別にアクセス数が分かるという大変おもしろい機能があって、ときたま興味本位で覗いて見ることがあります。...
View Article「性的マイノリティ」の映画
もうずっと以前の話ですが、映画関係の雑誌を定期購読していた時期もありましたが、しかし、それもすぐに止めてしまいました。 ときどき、なにかの切っ掛けで、そのときの惨憺たる心情みたいなものがふっと甦り、実に苦々しい気持ちに捉われることがあります。...
View Article500年の時を経て甦るリチャード3世 ②
しかし、21世紀に入り、リチャード3世の遺体発見に情熱を燃やす一人の女性が出現しました。 「リチャード3世協会」会員のラングレイ女史です。 彼女は、独自に初期研究に取り組み、言い伝えにある修道院の跡地が、現在のレスター市役所の駐車場に位置していることを突き止めました。 2011年、女史は、レスター大学考古学研究チームの協力を得て、駐車場の発掘調査を実現しようと関係機関との折衝に奔走します。...
View Article500年の時を経て甦るリチャード3世 ①
寝るにはまだ早く、少しだけ起きていたい就寝前の中途半端な時間つぶしに、ネットサーフィン(この言葉、いまではすっかり聞きませんが)をしています。...
View Article愛怨峡
ある人に指摘されるまで全然気がつきませんでした、無意識というのは、ホント恐ろしいものだなとつくづく感じたことが、つい最近ありました。 これまで、たぶん何年にもわたってだと思います、その人と何気なく映画のことについて、あれこれ会話を交わしている際に、自分が必ず溝口健二作品「愛怨峡」に言及したというのです、それも二度や三度のことじゃない。...
View Article首縊りの力学 ②
なんだか相当遠回りをしてしまったようですが、結局のところ、最初から原典にあたった方がよかったということなのだと思います。 いや、最初からそうするべきだったのだということに、ここにきてようやく気がつきました。 アサハカでした。 【あらためて「吾輩は猫である」、寒月君の演説部分原文】...
View Article首縊りの力学 ①
まとまって休めるゴールデン・ウィークは、とても嬉しいのですが、あとで必ず「どちらかに行かれましたか」と、何人もの人から聞かれるのがとても憂鬱です。 先方は、社交辞令のつもりで聞いてくるのでしょうが、もうこの歳になると、話題づくりのために、無理して海外旅行へ出掛けたり、渋滞40Kmの高速道路上で、何時間も辛抱強くアイドリング運転を続けるなど、人並みなことをこなす気力も根気もありません。...
View Article算段の平兵衛
読みたいという気持ちは十分にあるのに、なにかの事情で、なかなか読めないままになっている本というのが、きっと誰にもあると思います。 例えば、図書館の書棚で読みたい本を見つけて、意欲が湧き、せっかく借りたものの、優先しなければならない用事ができて、読めないままズルズルと期限がきてしまい、結局返却しなければならなくなる。...
View Article金環蝕
「金環蝕」といっても、山本薩夫監督の1975年作品ではありません、1934年に清水宏監督が松竹で撮ったメロドラマ、女優・桑野通子のデビュー作ということで、今回始めて見ることができました。...
View Article啄木のローマ字日記③
しかし、この部分を一読すれば、その赤裸々な描写には、確かに驚かされるものもありますが、さらにいえば、その異常な描写の「詳細さ」にも驚かされないわけにはいきません。 啄木は、函館の地に家族を置き去りにして、切羽詰って、ひとり東京に出奔してきました。...
View Article啄木のローマ字日記②
しかし、アンタ、啄木の作った「短歌」は、どれも実に素晴らしい芸術作品ばかりじゃないか、それでも彼を天才ではないというのかね、とお叱りを受けてしまいそうですが、彼の生涯を知れば知るほど、彼にとって「短歌」は、あくまでもホンの余技にしかすぎず、小説こそがまずは本命、それが思わしくないと分かると(多くの小説が未完のまま遺されています)つぎに評論を書くこと(不遇な彼の絶望からの「世の中なんてぶち壊してしまえ...
View Article啄木のローマ字日記①
新聞各紙に掲載された書評をまとめて読めるサイトは、詳細な関連情報も豊富で、それなりに便利なのですが、やはり自分は、紙をガサゴソいわせながらシンプルに読む新聞紙の方が、なんだか落ち着くし、気分もよくて性にあっているみたいです。...
View Article人工知能とのつきあい方
梅雨入りしたというのに、一向にまとまった雨も降らず今日もカンカン照り、テレビでも、貯水池の水がどんどん心細くなってきたという不安なニュースを連日見せられています。 気分にそぐわない快晴の空を見上げながら、なんだかこのところ仕事の方も思わしくなくて、どうにも気分も晴れず、滅入る一方です。ため息さえ出なくなりました。...
View Article何が彼女をそうさせたか
会社の方が、ここのところ、とても忙しくてずっと残業が続いていました。 土曜出勤も2週続けてあったりして、忙しさのあまり、ぼんやり息抜きする時間もなかったので、なんだかストレスが溜まりに溜まってしまった感じです、これはかなりヤバイ状態です、カラダによくありません。...
View Article毬の行方 ②
参考のために、1930年に作られた作品のうち、自分の知っている監督のものをピックアップした一覧を掲げましたので、参照してください。 結婚学入門(1930.01.05松竹蒲田 小津安二郎) レヴューの姉妹(1930.01.10松竹蒲田 島津保次郎) 美人暴力団(1930.01.10松竹蒲田 斎藤寅次郎) 摩天楼 愛慾篇(1930.01.14日活太奏 村田実) 女来也 前篇(1930.01.15東亜京都...
View Article毬の行方 ①
「何が彼女をそうさせたか」を見てから、少しずつ時間が経過するにつれて、そのとき自分が「感動した」と思った気持ちが、果たして本物だったのだろうかと、だんだん自信がなくなってきました。 それは、ちょうどエイゼンシュタインの強烈な映像群に接し、衝撃的映像に強引に捻じ伏せられたときに感じたあの「感動」に似ていることに気がついたからです。...
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