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Channel: 映画収集狂
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晩春

先週、ある新書判に遭遇しました。 書名は、「原節子、号泣す」(末延芳晴著、集英社新書、2014.6.22刊)です。 なにしろ、書名があまりにも刺激的・挑発的なので、思わず手にとって、一気に読んでしまいました。...

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日々是映画

ブログって、本来そうなのでしょうが、多くの人たちが、身構えたりせず、気楽な日記風にブログを軽く書き流しているのが、最近とても羨ましく感じるようになりました。...

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最愛の大地

アンジェリーナ・ジョリーが主演した多くのアクション映画と同じように、彼女のこの初監督作品「最愛の大地」を、それらのアクション映画と同じようなつもりでリラックスして気軽に見始めたりしたなら、きっととんでもない目(男性なら叱責・罵倒に等しい衝撃です)に見舞われるかもしれません。...

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荷車の歌

せっかく録画しておきながら、なんだか見るのが億劫で延び延びになってしまい、そのうち、録画しておいたことさえ忘れてしまったような作品が、なんだかどんどん溜まってしまう感じで、そういうなかの一作に山本薩夫監督の「荷車の歌」1959があります。 じつは、この作品、子どもの頃に親に連れられて見ています。...

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萬世流芳

雑誌「刑政」11月号の社会時評欄に、産経新聞論説委員・別府郁郎氏の書いた「李香蘭こと、山口淑子」というコラムが掲載されていました。...

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黒澤明は、早坂文雄を殺したか

先週、wowowの番組表を眺めていたら、あるタイトルが目に飛び込んできました。 その活字だけが特別に輝いて、まるで乱舞しているように強烈に自己主張していました。 それが「天才作曲家・早坂文雄 幻のテープが語る『七人の侍』」でした。 このwowowの「ノンフィクションW」は、結構面白いので、欠かさず見ています、うっかり見過ごしたりしないよう、すぐに番組予約をしておきました。...

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勝ったのはあの百姓たちだ、わしたちではない

長いあいだ抱いてきた自分的な印象として、黒澤明が、自分の作品のためなら製作にまつわる関係者をボロ雑巾のように使い捨てるらしいという噂を聞いていて、それがもし本当なら、あの早坂文雄もまた、そのうちの一人だったのだろうかという単純な疑問から、前回のコラム「黒澤明は、早坂文雄を殺したか」を書いてみました。...

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47RONIN

この映画を見て、「なんだ、こりゃ」などと松田優作みたいなことを言う人に、ひとこと言っておかなければなりません。 べつに自分は、この映画の関係者でもないし、ましてや利害関係とかもないので、なにも弁護とか弁解などする立場ではないのですが、この映画が継子いじめみたいにこうまで非難されると(自分の周りでは、この作品に対する冷笑で満ちています)なんだか弁護したい心持になってしまいました。...

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永遠の処女

滅多にない長い休暇となる年末を読書三昧で過ごそうかと急に思い立ち、適当な本を借りに、先日、図書館に出かけました。 そういえば、今日は今年最後の図書館開館日だったっけ、しかも行った時間が閉館間際の夕方だっただけに、駆け込みで本を借りようとして何冊もの本を重そうに抱えた多くのお客さんたちで貸し出し窓口はごったがえしていて、もはや長蛇の列でした。...

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写経

先日、若い女子社員のグループから、先週末に京都旅行に行ってきたのでと、京都の珍しいお菓子をもらいました。 美味しそうなお菓子もなによりですが、若い女性たちが旅行の思い出話をいかにも楽しそうに話す賑やかな様子の方も、くたびれ果てた中年おやじには、なによりもの癒しになるのであって、その若々しく華やかな笑い声に囲まれているだけで、こちらも元気をもらえる感じがします。...

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あにいもうと

例えば、長年気に掛かっていた未見の作品を、やっと見られるという機会に遭遇しても、その時もたまたま忙しくて、残念ながらやり過ごさなければならず、結局またも見逃したという作品なら、そりゃいままでだって数え切れないくらいあったわけですが、しかし、成瀬巳喜男作品だけは、どんなに多忙でも仕事の折り合いをつけて、必ず見るという自分のなかでの決め事だけは守ってきたつもりでした。...

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書くことの重さ

あれはちょうど「海炭市叙景」が上映された少しあとの頃だったと思いますが、日本映画専門チャンネルで「海炭市叙景」放映に合わせて、作家・佐藤泰志のドキュメンタリーも併映していました。 タイトルは、たしか「書くことの重さ」だったでしょうか。...

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そこのみにて光輝く

「そこのみにて光輝く」のなかで、どうしても引っかかる場面がありました。 同僚を自分の不注意から鉱山の発破事故で死なせてしまった達夫(綾野剛が演じています)が、その記憶に苦しみつづけ、立ち直れないまま苦痛を酒で紛らわすため、毎夜、歓楽街を彷徨って泥酔するまで飲み歩くという荒んだ生活を続けていたそんなとき、たまたま立ち寄った売春バーで千夏(池脇千鶴が演じています)と出会う場面です。...

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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

この作品を見る前に、見たあとできっと原題にないサブタイトル「ふたつの心をつなぐ旅」は必要ない、余計なものだと感じるだろうなという予感を持っていました。 いままで、鑑賞前にもったこうした予感は、だいたい的中するのですが、しかし、今回に限っては違っていました、別に、これくらいのサブタイトルならあってもいいかなと。...

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ブニュエルとフェルメール

この猛暑のなか、格別な用事でもなければ、炎天下にわざわざ外出するなど、思っただけでもウンザリなので、結局、冷房をギンギンにきかせた部屋で寝転がりながら、終日、新作・旧作の映画を手当たり次第見ている毎日です。...

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愛の渦

映画を見たあと、すぐの印象として「平凡な作品だった」と思うか、「すごく良かった」と思うかの二極化的仕分けの観点からいえば、この「愛の渦」は、もちろん「すごくいい作品だった」という方に整理されたこと言うまでもありません。 世評もそうでしたし、自分もまた「そう」した一人でした。...

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「鬱」時代

「あらゆる映画をみまくる」などと大見得をきって始めたこのブログですが、いまその強烈な副作用に苦しんでいます。...

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寺田寅彦の映画論

ある人から寺田寅彦の著作に映画評論があると聞いたとき、なんだか物凄く興味を惹かれたのは、この作家の固定観念に対して「映画」という言葉のイメージに物凄い違和感を覚えたからだと思います、それはまさに「ギャップ」といっても差し支えないくらいのものだったかもしれません。...

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レイ/Ray

超有名人とか、メディアが最初から「超名作」と決めつけプッシュしてくる映画(映画ばかりとは限りませんが)に対して、抗体というものをまったく有していない大衆があやつられるままに一斉に同じ方向を向くというような環境の中で、ひとり別な方向を向く(顔をそむける)という「孤立無縁」の立ち位置を選び取ることは、とても勇気のいることだと思います。...

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6才のボクが、大人になるまで。

この作品が、映画批評家や観客に大きな衝撃を与え高く評価された理由は、ある家族の12年間を描くにあたって、すべての俳優を実際と同じ12年間という「時の経過」の中に晒しながら、そのままドラマを進行させて撮った斬新さにあったからだと思います。...

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